写真家になる

【フォトグラファーの求人募集】面接で気をつけたいポイント【雇用者目線】

2020年4月26日

  1. HOME >
  2. 写真 >
  3. 写真家になる >

【フォトグラファーの求人募集】面接で気をつけたいポイント【雇用者目線】

2020年4月26日

僕はフォトグラファーであり、商業撮影スタジオのオーナーとして、時々スタッフの面接を行うことがあります。つまり「写真の仕事をしたい」という人を、面接で採用する立場です。今回は雇用者目線から「面接で気をつけたいポイント」について、解説したいと思います。
フォトグラファーや撮影アシスタントの求人に応募したい人は、参考になるかもです。

フォトグラファーやアシスタント募集の面接で気をつけたいポイント

順を追って見ていきましょう。
異論はあるかもですが、あくまで経営者目線です。過去の面接経験をもとに書いてます。

面接に遅刻する

論外です。どのような理由があっても、減点が大きくなってしまうので気をつけましょう。
「電車が遅延してしまった」「迷ってしまった」など、いろんな理由があるかもしれませんが、もし当日に大事な撮影が入っていたとしたら、どうでしょうか…。

映画の宣伝などでタレントの入り時間が決まっており、10時から取材スタート、撮影の時間はあたまの10分だけしかもらえません、ということは多々あります。
僕なら事前に下調べをして、早めに家を出ます。
体調不良の場合は例外ですが、できれば前の日に連絡を入れましょう。

ちなみに、撮影業界(写真、動画の両方)は古い体質ということもあり、撮影時には相手の体調など誰も気にしてくれません。
フリーで仕事を受けていて、何らかの都合で来れない場合はかなり厳しい状況に陥ることもあります。1回の撮影に、ものすごい予算がかかっているときもありますから。
古い慣習が良い悪いではなく、仕事を受けた時点で、個人事業主です。それが「フリーランスとして責任を負うこと」の事実なので、覚えておきましょう。

面接時の服装・身だしなみ

僕はどちらかというと気にしませんが、スーツの方が圧倒的に有利です。
髪は金髪でも、スーツの方がちゃんとした印象に見られます。
10人面接に来たとしたら、キャラよりも真面目そうな人の方を採用します。個人的には。
世間的には見た目が9割とか10割とかいいます。
とはいえ、僕も20代のときは「意地でもスーツ着ない」っていう時期がありました(笑)。
あまり肩肘を張らず、自分を出すのは面接に受かって入ってからにしましょう。

履歴書に写真がない、ちゃんと書かれていない

履歴書に写真がない人も多いですね。貼りましょう。写真の仕事ですしね。
また、たくさん面接してると、次の日にはだれだったかわからなくなってしまいます。正直な話。
それと、履歴書の中身があまりにスカスカな人も困ります。
基本はコピペ&面接先の企業によってカスタマイズでOKなので、最初は作り込みましょう。
スカスカすぎるとそもそもの熱意がないと思われてしまうので、気をつけてください。
経験はなくても、熱量が大事!です。

普通運転免許はあった方が有利

うちのスタジオでは、僕がほとんど運転しますので免許は特に必要ないのですが(運転を人に任せられない性格)、運転免許を取得しておくと重宝がられます。

一眼レフカメラの使用経験

「写真に興味があったから応募しました!」と言われても、さすがに絞りやシャッタースピードから教えるのは時間がかかりすぎるので、「未経験可」であったとしても一眼レフの撮影経験はあった方が有利です。
ハウススタジオでの勤務などは、カメラ経験がなくてもOKなことは多いです。入ってから職場の先輩に教えてもらって、勉強しましょう。

Photoshop、Lightroomなどの経験

ないよりはあった方が採用されやすいです。むしろ、最近はアシスタントに動きよりもレタッチ経験を求める企業が多いかもしれません。最近は学校でも教えてますしね。

ビジネススキル

最低限のビジネス経験があった方が、教える方も時短になります。
「写真の仕事をしたい」という人は、メールの書き方など苦手なことが多いのですが、うちの場合は企画・構成から手がけている案件も多いため、ビジネスメールやWord、Excelのスキルがあると高評価をつけます。
一般的な撮影スタジオであれば、人柄の方を見ると思うので「メールなどはできないより、できた方が有利」という感じかもしれません。

人柄が素直かどうか

業界特有なのかもしれませんが、独立心が強い人がたくさん面接を受けにきます。
履歴書を見ると1年おきに仕事を変わっている、ちょっと癖が強そう、という人は遠慮される場合があります。頻繁に仕事を変わっていたとしても何らかの理由があれば大丈夫ですので、きちんと説明しましょう。
企業としても、育成のためにはそれなりのリソース(お金と時間)を費やすわけですから、素直で協調性がある人の方が一般的には好印象です。
中には「おれはトップを取ってやるぜ!」みたいな独立心がある若者がいいという経営者もいますが、そういうタイプの人はどちらかというとベンチャー企業に就職した方がいいかもしれません。いずれにせよ、このへんは相性ですね。

(あまりにも)アルバイト感覚

最近は「撮影=バイト」という感覚なのでしょうか。すぐ始めて辞められるバイトのように気軽に考える人が増えているようです。けしてアルバイトをけなしているわけでありませんが(僕自身フリーター期間が長かったです)「求人見ました。バイトしたいです」みたいなメールでは、そもそも面接のための返信すらもらえない可能性があります。
職種にもよりますが基本的に写真業界は職人の世界なので、ファーストメールの書き方などは「なめてる」と思われないように、十分気をつけましょう。

最後はやっぱり熱意!

今回は、フォトグラファーやアシスタントの応募時に、採用担当者がどのような点を見ているのかをまとめてみました。最後に「人柄」の項目とやや矛盾するのですが、採用側は経験よりも熱意をみたいと考えているはずです。個人的には、「うちなる炎が静かに燃えてる人」の方が好きですね。
人や組織との出会いが、あなたの未来をつくります。ぜひ、採用に向けてがんばってください。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
Atsushi Yamada

Atsushi Yamada

写真家。ときどきディレクターもやってます。 ワーホリ渡豪、20代で出版社立ち上げてフリーに。 英会話は日常会話レベル。都内の自社スタジオに棲息。 ブログでは写真や文章、クリエイティブ全般について語ってます。

よく読まれている人気記事

1

写真を撮ってメシを食う人のことをかつては「カメラマン」と呼んでいましたが、最近は「写真家」や「フォトグラファー」という呼び方も増えています。 正直どう違うの?という方のために、フォトグラファーという呼 ...

2

雑誌やムック、カタログなどの本をつくるためには、テーマやコーナー企画の立案以外にも、さまざまな準備が必要です。中でも、重要な設計図となるのが「台割(台割り・だいわり)」と呼ばれるもの。 今回は、紙媒体 ...

3

フリーランスとして生きていく上で「専門分野を極めるべき」あるいは「複数のスキルを持った方がいい」という両方の意見があります。はたしてどちらが正しいのでしょうか?実体験を交えながら、意見を述べてみたいと ...

4

みなさんは「パーマセル」って聞いたことありますか? プロの撮影現場ではほとんどの人が持っている、とても身近な道具なのですが一般的にはほとんど知られていません。 ちょっと高いけど、ものすごく便利なので一 ...

-写真家になる

© 2024 Atsushi Photolog Powered by AFFINGER5