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カメラ機材はこの順番で購入しよう!【プロフォトグラファーが最短ルートを解説】

2020年5月27日

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カメラ機材はこの順番で購入しよう!【プロフォトグラファーが最短ルートを解説】

2020年5月27日

「プロのフォトグラファーになりたい!」と思い立ったときに、どのような順番で機材を集めていけばいいのでしょうか。カメラ機材は結構高額です。過去の経験を踏まえて、僕なりの「失敗しない機材の購入方法」をアドバイスしてみたいと思います。
ちなみに、僕はポートレート(ファッション、アーティスト撮影)が中心、商品撮影&クリエイティブディレクションなども時々行う、オールラウンダーです。
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「どんなフォトグラファーになりたいか」をイメージする

機材の話を進める前に、まずは「どんなフォトグラファーになりたいか」を漠然とでもいいので、イメージしてみましょう。

大体の人は……、

「写真撮るのが好きだし、一眼レフ買ってみようかな」
「でも自信ないな、どんな機材買えばいいんだろう」
「写真撮ってお金をもらうとか、憧れるけどまじムリ」

というケースがほとんどだと思います。

でも、心配ないです。みんなスタートラインは同じなので。

もし、あなたが、
「商品撮影にしか興味ないです。ダイヤモンドを撮らせたら日本一有名になるぜ!」

という気合の入った人でない限り、たぶん最初は週末にポートレートやイベントの撮影でちょっとしたギャラをもらう、という撮影からスタートするんじゃないかなと思います。

僕も、出版社で働いていたときに初めてもらった仕事は、クライアントさんから簡単な撮影を頼まれたり、友達から「結婚式を撮ってほしい」と頼まれたり…といった感じでした。
なので、今回は「趣味+αで写真の仕事を始めてみたい」という人に向けた機材の選び方、という方向で内容をまとめています。

「3年後に使える機材かどうか」がポイント

まず、最初に覚えておいてほしいのは、一眼レフカメラの新モデル発売ペースは「おもに3年に一度ぐらい」ということです。
(タイミングによっても異なるので、あくまで目安です)

そのため、「3~5年おきに新しいカメラを購入する」というのを頭のスミにまず入れておいてください。

必ずしも、新モデルが出るたびに買い直す必要はありませんが、プロとして活動していく上で、カメラは「道具」になります。
消耗品と考えておけば、万が一壊れたときには「仕方ないか」とあきらめがつきますし、いずれ壊れる、と思えばそのときのためにお金を貯めておくこともできます。

プロ用の一眼レフカメラ+レンズキットは20~30万円以上が目安ですので、一括での現金購入が難しい場合は、金利手数料ゼロの分割で購入すれば月々の負担が少なくて済みます。

それと、このタイミングで陥りがちなのは、
「3年後に買い直すなら、まずは安いカメラを買って練習しよう」
「本格的に始めるのは、実力がついてからでいいや」
という考え方です。

基本的に、プロ用の一眼カメラは下位モデルとはぜんぜん操作方法や機能が異なるため、「いつかいい機材を買おう」みたいな考えはまず捨ててください。
(なんでかというと、僕が同じ考え方で回り道してしまったからです…!)
とはいえ、数百万の投資が必要なわけではありませんし、フィルム時代に比べればフィルム代がかからないし、カメラ1台あれば仕事ができるし、以前からするとすごくスタートしやすくなっています。

逆に「いまから3年あれば、もっと写真うまくなるし、何かしら仕事ができるよね」という風に、前向きに考えるようにしましょう。

機材を購入する順番 まずはカメラ+レンズでしょ!笑

さて、「カメラは消耗品、時々買い直す必要がある」ということを覚えてもらった上で、「できるだけ長く使える道具から少しずつ買い足していく」のがポイントです。
カメラは次々と新しい機種が発売されますが、レンズは比較的モデルチェンジが少なく、乱暴な扱い方をしない限りは長い間使用できます。
なので、余裕があるときに少しずつ集めていくといいです。
ただ、予算には限りがあると思うので、「お金がない…」という人は望遠ズームが1本あれば十分です。
(仕事が入ったら、ぶっちゃけレンタルでなんとかできます)

最初に購入するのは、

一眼レフカメラ+レンズ(標準ズームレンズ)

もし、運動会や結婚式などのイベントを撮影する場合は「望遠ズームレンズ」が必須です。

望遠ズームレンズ

・予算がある人……キヤノンかニコンの純正

・予算がない人……とりあえずタムロンかシグマの格安望遠ズーム

純正レンズと他社レンズの違いは「暗いところでも撮れるかどうか」です。
純正の望遠ズームレンズは中古でも10万円以上します。
ある程度暗い場所でもISO感度を上げれば大丈夫なので、まずここの予算は削っていきましょう。

カメラ+レンズ以外の機材ですぐ必要なもの

カメラ+レンズ以外の機材を見ていきましょう。

パソコン

写真の編集で絶対必要ですね。
僕はメイン機がMacなのでMacがおすすめですが、Winに詳しい人はWinでもいいかなと思います。それぞれ良さがあります。

外付HDD

バックアップ用にこれも必要です。場所を取るのがイヤな人は、ポータブルを選んでください。(違いはおもに、耐久性です)
最近は4TBでもかなり安くなっています。4TBあれば、めっちゃ撮影しても半年~1年分のデータが保存できます。撮影頻度がそれほど多くない人は、2TBでも十分です。

クリップオンストロボ

できれば「一眼レフ+標準ズームレンズ」「望遠ズームレンズ」と同じタイミングで購入しておきたいのは、「クリップオンストロボ」です。
メーカーによっては「スピードライト」という名前で販売されていますが、同じものです。
新品はかなり高いので、最初は中古でもいいと思います。(中古はフラッシュが使い込まれるほど劣化していくので、状態がいいものを選んでください)

ガイドナンバー(機種名のうしろについている数値)が大きいほうがいいストロボなのですが、最近は高額化が進んでいるため、以下のストロボから選んで購入しましょう。

キヤノン スピードライト

ニコン スピードライト

ケチッてあまりに安価なモデルのクリップオンストロボを買っても、必要な機能がついていなくて結局買い直すことになるので、要注意です。

また、予算がない人はニッシンのストロボもおすすめです。
ニッシン スピードライト

金額の違いはブランド力と、実感的には耐久性が違うのかな?と思います。
(高額なものほど細かいパーツに予算をかけられるわけですし、そこは仕方がないかなと)
首都圏近郊に住んでいる人は、メーカーさん主催のワークショップに参加して試しに使ってみることもできるので、有効活用してください。

三脚

つぎに、三脚です。
スマホやミラーレスから入った人は「いや、三脚とかいらんでしょ、重いし」って感じるかもですが、結局必要になります。買いましょう。

三脚は、2~3万円ぐらいのものを購入しましょう。人によっておすすめは違いますが、基本的には「<カメラ本体+レンズ>より重い」三脚を選ぶようにしてください。
また、機種に関しては「ブランド力より、カメラ屋さんで触ってみて自分が使いやすいな、と感じるもの」を選ぶといいです。

個人的には、カーボン製の比較的軽いものが使いやすいかなと思います。(スタジオでブツ撮りメインにする人は、より重いものを使用することが多いです)
あまりに重い三脚は、長い撮影だと地味に体力を削られます。どうせ体力を使うなら、絵作りに集中しましょう。

三脚は、カメラと同時購入する必要はありませんが、「いずれ購入しないといけないもの」です。さらに、いざ使用するというときに「ある程度の慣れが必要」なため、なるべく早めに購入しておいた方がいいかなと思います。
使用頻度にもよりますが、劣化するものではないので10年ぐらいは使えます。

「仕事で動画撮影を行いたい」という人は、動画用の三脚も必要です。

以上が、取り急ぎプロを目指す上で必要な機材です。

追加の機材を少しずつ揃える

ここからは、少しずつ揃えていきたい機材です。全部を一気に揃えるのは大変なので、何年かかかっても仕方ないかなと思います。
時間をかけて機材を揃えていくプロセスも、「着実に進んでる」って実感できるので、なかなか楽しいですよ。

レフ板

相場価格は新品で1万円ほどです。折りたたみ式で片面が銀、もう片面が白のものを購入しましょう。それほど高額ではないので、新品を購入しましょう。
サンテックやケンコー、ラストライトなどの商品が有名です。

最近は中国メーカー製で安いものも出回っています。
近くに詳しい人がいない場合、とりあえず安価なレフをAmazonなどで購入してもいいかもです。有名メーカーとの違いはおもに造作の丁寧さ(=耐久性)です。
つまり、安い方がちゃちいです。

レフ板に限らず、機材は基本的に消耗品です。
特にレフ板の場合、折りたたみ式はある程度使用しているうちに銀色の面が少しずつはげてきて、白い面も薄汚れてきます。
1回だけの撮影でも、黒いパンツを履いていると銀色の粉が付着するので、「まじか」って焦ります。
数年使って劣化したら買い直す前提で、購入しましょう。

モノブロックストロボ

商品撮影、取材撮影で必要になるプロ用のフラッシュです。国内メーカーのものは2灯セットで約20万円ほどです。(より高額なものは海外メーカー製)
ヤフオクだと2灯セットで10万円ほどで購入できますが、コンディションなどは写真で確認するしかないため、いきなりオークションで買うのは少しハードルが高いかもしれません。

最近は、中国製の安価なものも普及しています。
「国内メーカー」と「中国製」の違いは「光の質」「耐久性」って感じです。
「光の質」については、安価な機材はやっぱり安っぽい写真になりがちなので、仕上がりが値段に比例してしまいます。
また、安価な機材ほど、フラッシュの色などが安定しにくいです。

「海外メーカー」と「国内メーカー」の違いはおもに、「光の質」「ブランド力」です。
(細かいパーツの造作などは国内メーカーの方がしっかりしている場合もあります)

そんなに頻繁に壊れるわけではないので、僕のおすすめは国内メーカーのものを「2灯セットで購入する」です。
光量が少なすぎると仕事では使えないため、必ず400Wsという機種を購入しましょう。
大事に扱えば10年以上は使用できますので、十分もとは取れます。
もし仕事がじゃんじゃん入ってきたら、海外メーカー製のものに切り替えてもいいです。ブランド機材を使った方がモチベーションも上がりますし。
このへんはクルマ選びにも似てますね。

露出計

「モノブロックストロボ」とセットで購入すべきなのは「露出計」です。
理由は、光を計測してコントールし、絵作りを行うためです。
いいものは新品で5万円以上しますが、中古で2~3万でも購入できます。
ヤフオクでも購入可ですが、中古の場合はある程度、良好なコンディションのものを購入した方がいいので、できればマップカメラか、フジヤカメラで直接見て購入しましょう。
地方にいる方は、通販で購入してもこの2社なら大体問題はないので、安心です。(露出計のような専門的な機材は、フジヤカメラさんの方がたくさん種類を扱っています)

最短距離でプロを目指せる機材を選ぼう

ざざっと、一気に必要最低限の機材を列挙してみました。
収入などによってアドバイスする内容も変わってくるので、ひとまず「これだけは揃えておきたい」というものに限定しています。
上記に加えて、余裕がある人はよりスペックの高い機材にしてみたり、あるいは表現の幅を広げるために、単焦点のレンズを加えてみたりしてください。
単焦点は、なるべくF値のちいさい明るいレンズがおすすめです。

今回ご紹介したのは、僕のいままでの経験を踏まえた上での「最短距離でプロを目指せる機材の購入順」です。

人によっては「こんなの違うわい」という意見もあるかもですが、そんなうんちくもカメラ選びの楽しさのひとつですよね。
そして結局のところ、カメラ関連の機材に関しては「みんなが使ってる機材がベスト」っていうのが僕の結論です。
ぜひいろんな人の意見を参考にしてみて、機材を選んでください。

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Atsushi Yamada

Atsushi Yamada

写真家。ときどきディレクターもやってます。 ワーホリ渡豪、20代で出版社立ち上げてフリーに。 英会話は日常会話レベル。都内の自社スタジオに棲息。 ブログでは写真や文章、クリエイティブ全般について語ってます。

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