フリーのフォトグラファーとして活動していて時々困るのが、同業の方とばったり会った時の会話。意外と話が盛り上がらないことも多くて「どうしよう?」と固まってしまうことがあります。フリーランスあるあるの小ネタについて、お話します。
よくある会話は?
先日、10年ぶりくらいにあるフォトグラファーとばったり路上で会った時のこと。
「久しぶり!」と声をかけられたのですが、考え事をしていて、次の日に早朝から撮影だったこともあって少し戸惑ってしまいました。特に、困ってしまったのが会話の内容です。
ライターやフォトグラファー、編集者、スタイリストなどなど。
フリーランスの仕事をしている同業者同士が久々に会った時って、「最近どう?」「どんな仕事してるの?」という会話から始まりがちです。
この時も同じような質問をされたのですが、どう答えようかな?と一瞬つまってしまいました。
「じつは近くにスタジオを構えてて…」
「来週から写真展が始まるので、準備に忙しい」
「書店で発売する写真集も出ることに」
「英語を話せるようになった」
「チェキプレスというメディアから取材していただいた」
「チェキスクエアのサイトを始めた」
「昨日、新しいカメラを買った」
という言葉が浮かんだものの、「いやちょっと待て、どれも自慢話にしか聞こえんだろ…」と思い何も言えず。
大して儲かってはいないしすべて事実ではあるのですが、俺スゲェだろアピールと受け取られるのもイヤで、
「まぁぼちぼちやってるかな…」
という当たり障りのない受け答えに。
しかも、立ち話ということもあって突っ込んだ話にもならず、やがて沈黙が流れていました...。
途中からは「そうだね」「すごい」という気のないあいづちを打っていたような気がします。
謙遜しすぎるのもマイナス
とはいえ、「いろいろと状況厳しいけどなんとか生き残ってます」などと謙遜してしまうと、以前知らないところで変なウワサを立てられたこともあり、これがまた悩ましいのです。
まぁおかげさまというか、長く撮影業界で仕事をしてきてそこそこ顔が広いということもあって、こうしたことが時々起こります。
もちろん相手がどんな方かとか、どれくらいの距離感で話せるかとかにもよって変わるので一概には言えないのですが。
久しぶりに会ったことで、新たな関係が始まることもあります。
異業種同士はあまり関係がない
同業者同士だと気を使う部分が多いのですが、少し違う業種の友人だと(少なくとも僕の場合は)まったく問題ありません。
つい先日、スタリストさんを探していた時に、知人のヘアメイクさん経由であるスタイリストさんと7年ぶりにお仕事をすることになりました。
ちょうど当時、僕も彼女も仕事が波に乗ってきていた頃。気がつけば疎遠になっていたのですが、久しぶりに再会し、お互いの況報告に花が咲きました。
またいずれ、一緒にお仕事をすることもありそうです。
あとがき
今日は、同業者同士のあるある会話についてお話しました。結構、当てはまる方はいるんじゃないでしょうか。
同業者同士だと、意識していないのにもかかわらず「相手の仕事がうまくいってるか」「どんな仕事を手がけているか」という話になりやすいです。
もちろん、それぐらいしか共通の話題がないという理由もありますが、まわりと比べることによって安心したり、一喜一憂したりする人がいるのも事実。
結局のところ、人それぞれだし、気にしないのが一番ですね。
とはいえ、過度に自分を大きく見せる必要はないですし、中には気軽に会える人もいます。
おすすめは、「最近どう?」って聞かれたら「アウトドアにハマッてて」「ワンピース全巻読破した」とか、仕事と関係のない話を切り出すこと(笑)。
その方が生産的ですし、盛り上がりますね。