2020年は、コロナウイルスのパンデミックというまったく予測できない世界的な厄災に襲われました。当然ながら撮影業界も大きな影響を受け、明暗がわかれる結果となりました。コロナ禍によって「減った撮影」と「増えた撮影」についてまとめてみようと思います。
まさに「コロナショック」の1年
ほんとに、撮影業界にとってコロナウイルスは「厄災」としか言いようがありません。なにせ、人と会わないことには写真が撮れないのですから。仮に人物撮影でなく、商品撮影だったとしても担当者が現場に立ち合って写真を確認する、というのがコロナ前までの通常フロー。当然のことながら大きな影響を受け、「春先以降は壊滅的に仕事がなくなった」という声がほとんどでした。
わかれる明暗
1回目の緊急事態宣言が明けてから、本当に少しずつですが撮影の問い合わせも増えるようになってきたものの、「撮影の機会が激減した」というフリーのフォトグラファーさんも多かったと思います。
うちのスタジオでも、アシスタント募集に時々、結構キャリアのある方に応募いただいて恐縮することがあります。
実感としては「減った撮影」が9割ぐらいだと思いますが、そんな中でもコロナ禍という状況によって「増えた撮影」(あるいは現状維持?)もあるようです。
減った撮影
ライブ写真
ウェディング(前撮り・結婚式)
出張撮影(企業系・イベント)
飲食店のメニュー撮影
増えた撮影
通販カタログなどの流通系
美容系商材の撮影
マスクなど感染予防商品の撮影
YouTuberなどのポートレート
facebook、Instagram用のポートレート
動画撮影・編集
リモート撮影の増加
そのほかの状況としては、オンラインを通じたリモート立ち合い撮影が増えています。担当の方にPCを経由して中継、撮影した写真を送って確認という形です。使用するアプリはzoomがほとんど。
個人的にはfacetimeが使えれば(お互いiPhone同士なら利用可)、電話で報告しながら時々動画に切り替えらるので、意外と便利です。
ただ、場合によっては通常の立ち合い撮影よりもかなり時間がかかってしまうのが難点です。
まとめ
今回は、2020年を振り返って「減った撮影」「増えた撮影」をまとめてみました。
繰り返しになりますが「減った撮影」の方がはるかに多いため、かなり収入が落ちた、というフォトグラファーが多かったのではないでしょうか。
「これからフォトグラファーになりたい」「フリーランスとして独立したばかり」という方の参考になればと思います。
おそらくこの状況はしばらく変わらないと思うので、どんな分野で収入を得ていくのか、悩ましいところですね。
最後になりますが、この情報は2020年の年末時点のものです。
(追記:2021年1月7日、2回目の緊急事態宣言が発出されました。世の中どうなるのか…という様子見の状況からか、1月半ばからはまた撮影の問い合わせが減ってきているような気がします)
あまり後ろ向きになってもいけないですし、少しでもポジティブな要素を見つけて進んでいきたいですね。
できる限り感染予防につとめ、2021年以降は少しでも世の中が上向きになることを祈っています。