大きなプロジェクトをディレションする際、外部のスタッフに業務を外注するときはとても気を使います。指示に曖昧な点はないか、仕上がりを意図通りにあげてもらうにはどうすればよいか?など、プロジェクトをスムーズに進行させるためにはいろいろな確認ポイントがあります。それでも避けがたいトラブルというのは必ずやってきます。今回は、僕のまわりの発注担当者が経験したトラブルについてお話します。
フリーランスを起用する際のトラブルが増えている
近年、副業ニーズが高まっているために、企業がフリーランスのスタッフを起用する機会が増えてきました。うちも内勤のスタッフはわずか数名ですが、年間を通すと多くの外注スタッフさんとお仕事をさせていただいています。
たくさんの人に門戸が開かれているのはとてもいいことなのですが、その反面、発注側と受注側がうまくマッチングしないということも世の中では起こっています。
そういったトラブルを未然に防ぐ、ということも仕事のひとつではあるのですが、時には予想を超えたことが起こってしまいます。。
トラブル1 ライターさんが現場でブチキレ
知人の編集者、Sさん(仮名)が某企業の会社案内を制作したときのこと。
クライアント企業A社の営業担当とライターBさんが、C社を訪問して取材を行うことになりました。Bさんとは何度かお仕事をしていたので、特に問題はないと考え、取材先に向かってもらったそうです。
合流後、すぐに先方企業の取材対象者とインタビューに入ったのですが、ライターさんがインタビュー後に怒り出して先方C社の担当者に暴言を吐いてしまい、さっさと帰ってしまいました。
幸い、インタビューは終了して翌日に取材時の音声データを送ってもらったためにことなきを得ましたが、佐藤さんはすぐにクライアント企業を訪問し、顛末書を提出してお詫びしたそうです。
トラブル2 録音ができておらず音信不通に
続いては、WEB制作会社の木村さん(同じく仮名)があるライターさんを起用してある企業の取材を行ったときのトラブルです。
10名ほどのスタッフが集まる取材時に現場入りしたところ、ライターさんがICレコーダーではなく、iPhoneを取り出して録音し始めました。(編注:通常、取材ライターさんはICレコーダーを持参します)
たまたま機材を忘れただけかもしれないですし、それだけならまだOKなのですが、取材が始まる直前に「充電が足りないので、充電器を貸してください」と言われ、驚いてしまった木村さん。
とはいえ、「まぁそういうこともあるよね…」と自分が持っている充電器を貸したのはいいものの、取材後に音声がきちんと録音できていないことが判明。
事実関係を確認しようとしたところ、以後の電話&メールに関しては、何度連絡をしてもすべて無視。
10回以上も一緒に仕事をしていただけに、なぜこのような形になったのかわからない…とため息をついていました。
途中で投げ出す、は絶対NG
いかかでしょうか。いままで聞いたエピソードの中でも「さすがにそれはないだろ」と思ったのは以上の2件です。
仮に、納得がいかないことがあったとしても「途中で仕事を投げ出してしまうこと」はいろんな人に迷惑をかけるので、絶対に避けるべきです。
また、トラブル2にあるように、電話やメールをガン無視、みたいなのは社会人としてのルールから逸脱しているため、なんとも言いようがありません。。
あまりに子どもっぽいですよね。
取材に関しては多くの人が関わっており、場合によっては損害賠償もあり得ます。
ひとつの取材がその日に行われるために、どれくらいの人が動き、どれくらいの予算がかかっているかを考えてみてください。
最後まで最低限の責任を果たすことが重要であることは、間違いありません。
もしなんらかの理由で、当初の方向性と案件内容が異なっており、納得がいかないと感じた場合でも、取材後に発注者に対してきちんとその意図を直接、またはメールなどで伝えるようにしましょう。
あとがき
今回は、僕のまわりで起こった「ライターさん発注時のトラブル」についてまとめました。
発注者にとっては、ひょっとしたらあるあるかもしれません。(本当は、あってはいけないことなのですが)
ライターさんにとっては「絶対にこういうことをしたらダメ」という教訓として、覚えておいてもらえるとうれしいです。