独立してフリーランスで仕事を始めるとき、名刺やホームページをつくる人は多いのですが、自分のプロフィール写真を撮影する人はどれくらいいるのでしょうか?業種によってあった方がいい場合と、どのような写真がおすすめかを、フォトグラファー目線で解説します。
目次
プロフィール写真の重要性
みなさんはプロフィール写真を撮影したことはありますか?それどころか、写真を撮られるのがそもそも苦手…という人が多いのかもしれません。
ですが、業種によってはプロフィール写真があった方がいい場合もあります。
顔を思い出しやすい
たくさんの人と日々名刺交換をしていると、一度会っただけではなかなか印象に残らないものです。
数日経ったら相手のことを忘れられてしまう…ということはよくありますよね。プロフィール写真をホームページや名刺に載せることで、確実に思い出してもらうことができます。
イラストでもOK
名刺に顔写真を入れないとしても、イラストを載せてみたり、特徴のある名刺デザインにしたりすることで「そう言えばあの人、名刺交換したな。連絡してみよう」という気持ちになります。
人の顔と名前が結びついていないと、連絡しようという行動にはつながりにくいのです。
信頼感を高められる
過去にお会いした方々の中だと、ファイナンシャルプランナーは名刺に顔を入れている方が多いです。
また、いわゆる士業と呼ばれるような、税理士などもホームページに写真を掲載されている方が多いです。病院の先生もそうですね。
なぜかというと、顔出し=信頼感に直結するからです。
素性のしっかりした方であることがわかると、相手に対する親近感が湧きます。
セルフプロモーションができる
例えば税理士を例に挙げると、暗めのスーツを着てメガネをかけたようなカッチリした雰囲気の写真の場合、法人などで手堅いビジネスをしている方からの問い合わせが増えるでしょう。
対して、少し明るい色のスーツ&ネクタイで親しみやすい演出をすれば、フリーランスやベンチャー企業からの依頼が増えるかもしれません。
このように、プロフィール写真の雰囲気によって、個人の魅力を最大限にアピールし、セルフプロモーションにつなげることができます。
捨てられにくい
名刺に限定して話をすると、名刺はそもそもほかの印刷物と比べて捨てにくいものです。ただでさえ捨てにくいのに、顔写真が入っているとなおさら躊躇してしまいます。
もしかすると捨てる瞬間に思い出してくれて、連絡をくれることもあるかもしれません。
フォトグラファーのプロフィール写真
フォトグラファーは、自分自身のプロフィール写真をホームページに掲載していることが非常に多いです。
それはそうですよね。写真を仕事にしているのに、自分の写真が載ってないのも…という感じです。また、士業と同様に安心感を持ってもらえるという利点があります。
名刺に写真を掲載しているという例はあまり見たことがなく、ほとんどの人がホームページに掲載しています。
特に、僕の場合は時々メディアから取材を受けることもあり、「作品と一緒にプロフィール写真を送ってください」と言われることが多く、プロフィール写真がないと困ってしまうという理由もあります。
フォトグラファーの場合は、プロフィール写真に2パターンの方向性があるのが面白いです。
簡単に説明すると「カメラを手に持って構えているプロフィール写真」を掲載している人と「カメラを持っていないプロフィール写真」を掲載している人です。
「カメラを手に持っているプロフィール写真」の場合、撮影者であることはわかりやすいのですが、なぜかセンスがなさそうに感じてしまうのが難点というか。。
プロフィール写真で 道具を持っていてカッコよく見えるのって、エリック・クラプトンとポケモンのサトシぐらいじゃないでしょうか。
YOSHIKIさんがドラムスティック持ってたら微妙ですよね。
これは、サッカー選手がイメージキャラクターとして特定企業の広告に出るときにも似ています。
サッカー選手はどちらかというと、ユニフォームを着てサッカーボールを持って出演することが多いですが、持たないで出演するケースもあります。
サッカーボールを持っていない=すっかー好きではない人たちにも認知され、幅広いフィールドで活躍している、という印象を与えることができます。
ライターや編集者の多くは、顔写真を掲載しない
ライター&編集者の場合は、基本的に裏方気質というか、あまり表に出たがらないタイプが多いです。なので、カメラを向けると極度に照れます。
自分のつくった原稿や制作物に特定の「色」をつけたくない、という理由もあるでしょう。
ホームページやブログを持っていない人も多いのですが、何かしら見せられるものがあった方が記憶には残りやすいです。
また、周囲のライターさんが顔写真を載せていないということは、かえってチャンスでもあります。
自分の顔写真をホームページに掲載することで、ほかの人との差別化が図れるからです。
例えば、ライターさんがあまり顔写真を掲載していないのと違って、作家さんは積極的に顔出しをしている人が多いですよね。
現代美術家や、料理研究家なども同じです。
「作家性(アーティスト性)」が強い仕事ほど顔写真の載せる傾向にあります。
顔写真が苦手、という人はイラストでもいいと思います。
自分の個性を売りにしていきたい場合は、検討してみるのもいいでしょう。
顔写真で自分を売る、という視点
今回は「フリーランスのプロフィール写真」についてのお話をしました。重要なのは、セルフプロモーションという視点を持つことです。
ちなみに、僕の場合はホームページやブログで自分の写真を掲載しています。
プロフィール写真では「カメラを持たない派」で、ちょっとだけ盛って見えるようにフォトショップで修正しています(笑)。プロですから。
もちろん、顔写真=個人情報でもありますので注意は必要です。メールやチャットだけで仕事を進めていくWEBライターさんには必要ないかもしれません。
仕事でのやり方は人それぞれですので、参考にしてみてください。