写真の仕事がしたい!と考えたときに、どんな機材を購入すればよいのか迷ってしまう人は多いはず。今回は「プロフォトグラファーになりたい」「写真の仕事でお金を稼ぎたい」という人が買うべき「標準ズームレンズ」について、説明していきます。
記事の対象読者
本格的に写真を勉強するために、一眼レフカメラを買おうとしている人が対象です。
掲載している内容は僕自身の経験をもとにしています。異なる意見もあるかもしれませんが、できるだけ多くの人にとって当てはまるようにまとめています。
標準ズームレンズとは?
ズームレンズは、被写体に寄ったり引いたりして写真を撮ることができるレンズのことです。
中でも標準ズームレンズはもっとも一般的なもので、ワイドに撮れる「広角」から、人物の顔など一部分をアップで撮れる「望遠」まで、幅広い範囲をカバーしています。
「広角」側は撮影できる範囲が広いため、風景や室内の写真を撮るのに向いています。
また、「望遠」側は遠くのものをアップで写すことができ、背景をきれいにぼかすことができるのが特徴です。
購入時の注意点
一眼レフのようなレンズ交換式のカメラでは「レンズキット」というカメラボディ(本体)とレンズが一緒になったものが販売されているのが一般的です。
キヤノンやニコンといったいずれのメーカーも「標準ズームレンズキット」をラインナップに揃えており、これを買えば大体一通りの撮影はこなせます。
ただし、レンズは性能の差によって金額が大きく異なるため、 できるだけ絞り値(F値)が小さいものを選ぶようにしてください。
目安として「F2.8」または「F4」と書いてあるものは性能がいいレンズです。
安価なレンズは「F4-5.6」「F5.6」という風にF値の数字が大きくなるので、最初に購入するレンズとしてはなるべく選ばない方が無難です。
たとえば、EOS Kissをはじめとする初心者向けのカメラには「F4-5.6」といったレンズが付いていることが多いです。
もちろん、これは「写真を撮ってお金を稼ぎたい人」に向けたアドバイスですので、趣味で気軽に写真を楽しみたい、という人はそれほど気にする必要はありません。
標準ズームレンズにはいくつか種類がある
以前は「24-70mm」「28-85mm」といった標準ズームレンズが主流だったのですが、近年はレンズの性能が上がってきたこともあり、「24-105mm」「24-120mm」といった高倍率標準ズームも人気です。
違いは数字表記の通りで、望遠側のズーム比率にあります。
「105mm」「120mm」の方が「70mm」「85mm」よりもさらに拡大して被写体を切り取ることができます。
金額的な差もありますが、できれば「24-105mm」または「24-120mm」のレンズキットを選ぶようにしてください。
「あと一歩だけ近寄れたら......」と撮影後にため息をついてしまうことは多いものです。
なるべく寄れるレンズの方がどんな状況にも対応できるため、便利です。
高倍率の標準ズームレンズをおすすめする理由
デジタルカメラが主流になったのは2000年代の中頃。それまでプロフォトグラファーの多くはフィルムカメラを使って仕事をしていました。
一眼レフカメラやミラーレスカメラの魅力は「レンズを交換してさまざまな表現ができること」です。
しかしデジカメの場合は、レンズを交換する際に「ゴミがボディ内部に入り込みやすい」というデメリットがあります。
撮影現場は、雨天や風の強い屋外といった過酷な条件下であることも少なくありません。
できる限りレンズ交換をしない方がゴミの混入を防げるため、なるべく高倍率の標準ズームレンズだけを使って撮影を行った方がいいのです。
レンズ選びの失敗は避けて!
僕はあまのじゃくというか、特に若い頃は「人とは違う機材で個性を出したい」という風に考えていたので、ほかの人が買わないようなボディやレンズを使用していました。ご存じの通り、カメラ機材はどれも高価です。プロ向けの機材であれば、なおさらです。
僕自身、結局買い直してしまって遠回りした経験があるので、なるべく最初から「使える機材」を購入してほしいというのが本音ですね。
もちろん、中には「予算がないから、とりあえずボディと安価なレンズを購入して、高いレンズはあとで買おう」と考える人もいるはずです。ですが、「標準ズームレンズキット」はボディとレンズそれぞれを単品で買うよりも、安価な価格設定になっていることがほとんどのはずですので、ショッピングサイトでチェックしてみてください。
最後に
本記事に限らず、このブログではあくまでも僕のおすすめについて語っています。全部そのままうのみにせず、最終的には「これ!」という自分の判断で決めて購入してください。(とはいえ、標準ズームレンズキットは本当にマストなアイテムなのは間違いありません)
素敵なカメラライフのスタートを、お祈りしています。