読者のみなさんはキーボードやマウス、家電製品などを使用するときに急な電池の消耗に悩んでしまうことも多いはず。そんなお悩みを簡単に解決してくれる電池が、「充電池式電池」です。
「充電池式電池」には主に「エネループ」と「エボルタ」の2種類があります。
では、「エネループ」と「エボルタ」の違いは何なのでしょうか?
今回は「エネループとエボルタの違い」と「充電器の互換性」について詳しく解説します。
目次
充電池とは?
代表的な充電池に「ニッケル水素充電池」が挙げられます。
「ニッケル水素充電池」とは電池の中に水素吸蔵合金が含まれた電池のことです。
この合金に吸蔵された水素を使って電気を生み出すことができます。
「ニッケル水素充電池」は、自然放電しにくいことが特徴の電池です。
自然放電しないことにより、充電池は通常の電池よりも繰り返し長く使用することができるのです。繰り返し使えるので使い捨て乾電池に比べ、とてもエコですね。
さらに、代表的なニッケル水素充電池である「エネループ」や「エボルタ」はどちらも一度の充電にかかる電気代は0.1円程度です。充電池式電池の電気代は、100円ショップに売られている通常の乾電池と比較するととても安いことが分かりますね。
エネループとエボルタの違いは?
では、「エネループ」と「エボルタ」の違いは何でしょうか?
「充電回数」と「容量(バッテリー)」に着目してみましょう。
充電回数については、「エネループ」がスタンダードモデルで2100回繰り返し充電ができます。それに対し「エボルタ」は1800回繰り返し充電ができます。
つまり、充電回数は「エネループ」のほうが「エボルタ」よりもちょっとだけ多く繰り返し充電できます。
また、容量(バッテリー)は、「エネループ」が1800mAhであるのに対し「エボルタ」は1950mAhです。「エボルタ」はエネループに比べ1回の使用時間が長いことが特徴ですね。
ここで余談なのですが、実は「エネループ」と「エボルタ」はもともと違う会社が作っていました。
「エネループ」はSANYO(サンヨー)が開発した電池でした。しかし、いまはパナソニックに経営統合され、エネループはブランド力が高いので現在も残っています。
極端に大きな違いはないので、それぞれの利用用途に合わせて選んでみてください。
充電器は共通のものを使える?
結論を言うと、「エネループ製の電池」を「エボルタ用の充電器」で充電しても問題なく使えます。なぜなら、「エネループ」と「エボルタ」は同じニッケル水素タイプだからです。なので、最新の充電器であれば両方とも充電できるので心配ありません。
しかし、古いバージョンの充電器は互換性がないため、要注意です。
もし、古いバージョンの充電器で充電池を充電してしまうと、充電池自体の寿命が短くなってしまう可能性があります。
充電器の購入について
初めて購入する人は共通のメーカが同封されている「充電器セット」を購入しましょう。また、すでに充電池を購入して使用している人は、該当ブランドと同じ充電器を購入するといいでしょう。
カメラやパワーが必要な機材はエネループの「大容量モデル」
カメラやストロボなどの電力消費が多い機材は「エネループ」の大容量モデルである「エネループPro」がオススメです。
「エネループPro」は通常の乾電池に比べ、チャージ時間が早いです。例えば、通常の乾電池ではチャージ時間が76.5秒なのに対し、「エネループPro」では3.3秒でチャージが終わります。
次に、フラッシュについて見ていきましょう。通常の乾電池は400回発光できるのに対し、「エネループPro」なら800回以上も発光することが可能です。もし、あなたがカメラを使用していてフラッシュのチャージが遅く、シャッターチャンスを逃してしまうと感じているなら「エネループPro」を利用しましょう。
マウスやキーボードはどちらかというと「エボルタ」で
WindowsやMacを仕事で使用している人の中には、無線のマウスやキーボードを使用していると電池がすぐになくなってしまうという経験をお持ちの方が多いと思います。
WindowsやMacのマウスやキーボードに充電池を使いたいという方は「エボルタ」を選ぶといいでしょう。「エボルタ」は1回の使用時間が長いため、長時間のマウスやキーボードを利用するのに適しています。
また、ふだんあまり使わない消費電力の少ないリモコンなどには「1000mAhのエボルタ ライトモデル」が最適です。
まとめ
今回の記事では、充電池式電池の主な代表である「エネループとエボルタの違い」と「充電器の互換性」について解説してきました。
簡単にまとめてみましょう。
・繰り返し充電したいのなら「エネループ」がオススメ
・1回の使用時間が長いものは「エボルタ」がオススメ。
・充電器は最新のものであれば「エネループ」や「エボルタ」のどちらでも充電可能。とはいえ、できるだけ同一のメーカのものをセット購入した方がいい。
・充電池は、通常の乾電池に比べ、地球にも人にとってもコスパが高い。
充電池は、パソコンのマウスやカメラなどさまざまな電気製品に用いることができます。また、繰り返し長く使えるので通常の乾電池と比べ、ゴミを減らすのにも役立ってくれるはずです。